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かつら没収は人権侵害、受刑者の訴え認める NZ裁判所

殺人や児童性的虐待の罪で終身刑を受け服役中の男が、刑務所でかつらを没収されたのは人権侵害に当たると訴えていた裁判で、ニュージーランドの高等裁判所は16日、男の主張を一部認め、かつらは「表現の自由」との判断を示した。

 フィリップ・ジョン・スミス(Phillip John Smith)受刑者(42)は1996年に終身刑を言い渡されたが、2014年1月にオークランド(Auckland)の刑務所から仮釈放された際にブラジルへ逃亡した。このとき、スミス受刑者は「自尊心を高めるため」として2年前に着用を認められたかつらをかぶっていた。

 3週間後、スミス受刑者は身柄を拘束されニュージーランドに送還されたが、かつらは没収され、裁判所出廷時に撮影された頭頂部が薄くなった写真が広くメディアで報じられた。

「完全に見下され、体面を傷つけられ、屈辱を味わった」。スミス受刑者は裁判でこう主張し、自分は頭頂部の脱毛を非常に気にしており、かつらは社会復帰のために重要だと訴えた。

 エドウィン・ワイリー(Edwin Wylie)判事は、矯正局がかつらを没収した際にスミス受刑者の人権を考慮しなかったとの原告側の主張を認め、「表現の自由というスミス氏の基本的人権がないがしろにされたと結論付ける」として、かつら没収の決定を取り消す判断を示した。

 ただ、ワイリー判事はスミス受刑者が求めた5000ニュージーランドドル(約40万円)の損害賠償については却下した。
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